“せがわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
瀬川38.5%
背皮38.5%
背革15.4%
脊皮7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それが御覧なさい、物の三日も経たないうちから喧嘩する、末はとうとう夫婦別れして綾衣は今じゃア新造衆になってるじゃないか、又瀬川せがわはいやだ/\と云いながら
宗近君は机の上にあるレオパルジを無意味に取って、背皮せがわたてに、勾配こうばいのついたけやきの角でとんとんと軽くたたきながら、少し沈吟ちんぎんていであったが、やがて
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
老人の手にしていた聖書の背革せがわいたんでいると見えて一面に膏薬こうやくのようなものがってあるのや、その老人のぶるぶるふるえている手つきが何となく鶏の足に似ているのをながめていた。
恢復期 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
健三は黙って障子のそばに据えてある比田の机を眺めた。硯箱すずりばこ状袋じょうぶくろや巻紙がきちりと行儀よく並んでいる傍に、簿記用の帳面が赤い脊皮せがわをこちらへ向けて、二、三冊立て懸けてあった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)