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滯留
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たうりう
遣はすにより
緩々と
滯留して
金毘羅樣へも參りたり江戸にもなき
珍らしき
船遊山でもして春になつてから
緩りと歸るがよし然すれば我等も都合して貴樣
達を
進め
然ば秀盛先生はこの
近邊にも御弟子これ有よしにて時々御指南に
御出なされて
滯留の
節は
毎度私方にて
御宿を申上夫ゆゑ大先生の
御咄しに貴方樣の
御噂を
知たる三五郎のことゆゑ
否とも
云れず
早速五十兩の金子を取出して
返濟には及ばずと渡し
先々寛りと
滯留致されよ我等も此家の入夫に
這入しより
以來堅氣と
成しが其前幸手を