湿)” の例文
旧字:
「吾妹子が赤裳あかもの裾の湿ぢむ今日の小雨こさめに吾さへれな」(巻七・一〇九〇)は男の歌だが同じような内容である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
一一四簀垣すがき朽頽くちくづれたるひまより、をぎすすき高くおひ出でて、朝露うちこぼるるに、袖一一五湿ぢてしぼるばかりなり。壁にはつたくずひかかり、庭はむぐらうづもれて一一六秋ならねども野らなる宿なりけり。