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湯銭
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ゆせん
ふりがな文庫
“
湯銭
(
ゆせん
)” の例文
「チョット。
妾
(
あたし
)
は洗濯物をば取り込まにゃならぬ。一足先に帰るけに、お前はあとから帰って来なさいよ。
湯銭
(
ゆせん
)
は払うてあるけに……」
いなか、の、じけん
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
流しの
木札
(
きふだ
)
の積んである
側
(
そば
)
に銅貨がばらばらに投出したままになっているのは大方隠居の払った
湯銭
(
ゆせん
)
であろう。
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「
呆
(
あき
)
れた野郎だ。十手なんか
内懐
(
うちふところ
)
に突っ張らかして、わずかばかりの
湯銭
(
ゆせん
)
を
誤魔化
(
ごまか
)
しゃしめえな」
銭形平次捕物控:065 結納の行方
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
鵜
(
う
)
の目
鷹
(
たか
)
の目の捕手や、六尺棒をもってつきあいに出た
番太郎
(
ばんたろう
)
が、みすみす二度も三度も前を通っている、横丁の銭湯へ七文の
湯銭
(
ゆせん
)
を払って、そこの女湯に、のびのびとして温まっている。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
湯銭
(
ゆせん
)
をなくすと、たいへんだからな。」と、おじいさんは、いいました。
かたい大きな手
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
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「お勝手元
不如意
(
ふにょい
)
と言ったところで、こちとらのように、八
文
(
もん
)
の
湯銭
(
ゆせん
)
に困るなんてことはねえ」
銭形平次捕物控:077 八五郎の恋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
兼太郎がこの感慨は湯屋の硝子戸を明けて番台のものに
湯銭
(
ゆせん
)
を払う時殊更深くなる事がある。
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「なんで、
湯銭
(
ゆせん
)
なしに、はいれるものか。」
かたい大きな手
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
湯
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
銭
常用漢字
小6
部首:⾦
14画
“湯”で始まる語句
湯
湯槽
湯気
湯呑
湯女
湯屋
湯治
湯殿
湯沸
湯浴