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渦潮
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うずしお
ふりがな文庫
“
渦潮
(
うずしお
)” の例文
いつか阿波をのがれてきた夜、あの黒い
渦潮
(
うずしお
)
に舟をグルグルグルグル廻されたまま、何としても出られなかった時と同じような気持である。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
エドガア・アラン・ポオにあの名高いメエルスツルムの
渦潮
(
うずしお
)
の恐ろしい記述がある。いわば海も船もあんな状態であるが、今ここに挙げる心像にはいささかの危険も伴わないのである。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
蒼
(
あお
)
い海づらに逆まく
渦潮
(
うずしお
)
のあいだに
漂
(
ただよ
)
う弓だの矢だの
檜扇
(
ひおうぎ
)
だの
緋
(
ひ
)
の
袴
(
はかま
)
だのがいたましく
瞼
(
まぶた
)
に映ってくるのであった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
かれは明け方に鳴門の
渦潮
(
うずしお
)
を見物する者と称して、土佐泊へ
上陸
(
あが
)
ったが、そこから
忽然
(
こつぜん
)
と影をかくしていた。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この本軍は、ここ
福良
(
ふくら
)
を発して、
鳴門
(
なると
)
の
渦潮
(
うずしお
)
を渡り、
阿波
(
あわ
)
の土佐
泊
(
どまり
)
に、足場を取る作戦と見えた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
ふりかえってみれば、剣山の
険
(
けん
)
、岡崎の船関、鳴門の
渦潮
(
うずしお
)
——、よくも、ここまで戻ってこられたものと、いまさら、自身さえ不思議な心地がして、お綱はそこの中二階にいるのであった。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“渦潮”の解説
渦潮(うずしお)とは、渦を巻いて激しく流れる海水のことである。潮流の方向や速さ、潮の干満差が大きい場所で発生しやすい。
海水以外でも、流れの激しい川や、ダムや滝などのすぐ下でも流れる水が渦をまくことがある。
(出典:Wikipedia)
渦
常用漢字
中学
部首:⽔
12画
潮
常用漢字
小6
部首:⽔
15画
“渦”で始まる語句
渦
渦巻
渦中
渦紋
渦卷
渦動
渦流
渦捲
渦毛
渦巻毛