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深酷
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しんこく
ふりがな文庫
“
深酷
(
しんこく
)” の例文
蕪村はこの悲哀を感ずることで、何人よりも
深酷
(
しんこく
)
であり、他のすべての俳人らより、ずっと本質的に感じやすい詩人であった。
郷愁の詩人 与謝蕪村
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
だから会っても
深酷
(
しんこく
)
な話はひとつもない。例のごとく、こしゃこしゃした
笑顔
(
えがお
)
で、
不順序
(
ふじゅんじょ
)
に思う事をいう。矢野が少し話をすれば大木はすぐのみこんで同情する。
廃める
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
ことに、今度はその喧嘩がいつもと違つて
深酷
(
しんこく
)
で、これではとても駄目だと誰も思つたさうだ。ところが、丁度その時雷雨があつた。何でもヒドい雷雨だつたさうだ。
迅雷
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
われわれの連中はただぼんやりとその
深酷
(
しんこく
)
な感じに
打
(
うた
)
れて静かに眺めているのであった。
楢重雑筆
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
どうした事かいまだに
期
(
き
)
が熟さない、芝居の千本桜の狐忠信の鼓は少し馬鹿馬鹿しいが、謡曲の「綾の鼓」はいかにも
深酷
(
しんこく
)
で、これは少し舞台を考えるとそのまま小説になるだろう。
探偵小説と音楽
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
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牛乳色に
澱
(
よど
)
んだ室内の空気のなかで、
深酷
(
しんこく
)
な血の吸い合いが初まっていた。
ドーヴィル物語
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
喉仏をヒクヒクと鳴らして、
深酷
(
しんこく
)
な
嗚咽
(
おえつ
)
がこみ上げて来たのでした。
銭形平次捕物控:103 巨盗還る
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
深
常用漢字
小3
部首:⽔
11画
酷
常用漢字
中学
部首:⾣
14画
“深”で始まる語句
深
深山
深傷
深淵
深更
深切
深川
深夜
深々
深沈