泉州せんしう)” の例文
たづね出さんと又々諸國しよこくへ手をまはされけれ共靱負の在家ありか少しも知ず其中そのうち西國へ差出さしいだされたる探索たんさくの者より靱負は泉州せんしうさかひにて入水じゆすゐせしと云事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「お心付きはございませんか、私と妹は、泉州せんしう堺の住人、いはひ圓之丞の娘——」
つけしやうゆゑ江戸おもてへも注進ちうしんありしは必定なり然樣の所へ空然々々うか/\と行見付られなば一大事我は泉州せんしうさかひに少々知音しるべ有により彼方へ尋ね行身の落付を定めんと覺悟かくごなし我は三井寺を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
見物なしあとより追付んとて平馬へいま願山ぐわんざんたもとを分ちやが泉州せんしうさかひを心指して行けるに日の中は世間をはゞかるにより夜に入りて伏見ふしみより夜船よふね打乘うちのり翌朝よくてう大坂八軒屋けんやへ着茲にて緩々ゆる/\と休み日のくるるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)