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氓
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ほろ
ふりがな文庫
“
氓
(
ほろ
)” の例文
「凡てのものゝ
氓
(
ほろ
)
びて行く姿を見よう。」私はそんな事を考へてぢつと我慢して其の子供の死を待受けてゐたのである。
落葉降る下にて
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
「其音
祝
(
ノリト
)
に似て、又歌声に
渉
(
ワタ
)
る」と評した位だ。語部は、宮廷に於てさへ、事実上平安期には既に
氓
(
ほろ
)
びて、
猿女
(
サルメ
)
の如きも、大体伝承を失うて居た。まして、地方は甚しかつたであらう。
国文学の発生(第四稿):唱導的方面を中心として
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
彼
(
かれ
)
の
糜爛
(
びらん
)
した
横頬
(
よこほゝ
)
はもう
火
(
ひ
)
の
氓
(
ほろ
)
びようとして
居
(
ゐ
)
る
薄明
(
うすあか
)
りにぼんやりとした。
火
(
ひ
)
はげつそりと
落
(
お
)
ちて
彼
(
かれ
)
の
姿
(
すがた
)
が
消
(
き
)
え
入
(
い
)
らうとした。
彼
(
かれ
)
は
戸
(
と
)
を
開
(
あ
)
けて
踉蹌
(
よろ
)
けながら
出
(
で
)
た。
寒
(
さむ
)
い
風
(
かぜ
)
が
冷
(
つめ
)
たい
刄
(
やいば
)
を
浴
(
あ
)
びせた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
氓
漢検1級
部首:⽒
8画