母方ははかた)” の例文
「然うのようでございますね。芝居なんぞでショボ/\した御家人が傘を張っているところを見ますと、会ったことはありませんが、母方ははかた祖父じじいを思い出します」
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
なぜ、和郎わろは、母方ははかたの身よりへ無心に行きなさらぬ。わろの母御前ははごぜは、みな、れッきとした、藤原の朝臣あそんとやら、中御門様とやら、きら星な御貴人ぞろいではおわさぬか。
ある時、母方ははかた叔父おじが来て、自分はそのひざの間で遊んでいたが、ふと思い出してきいて見た。
大人の眼と子供の眼 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
神功皇后じんぐうこうごうのお母方ははかたのご先祖については、こういうお話が伝わっています。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
従兄弟いとこ沢山たくさんある、父方ててかたの従兄弟もあれば母方ははかたの従兄弟もある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)