欧羅巴ヨウロッパ)” の例文
旧字:歐羅巴
応対のしとやかにして人馴ひとなれたる、服装みなりなどの当世風に貴族的なる、あるひ欧羅巴ヨウロッパ的女子職業に自営せる人などならずや。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
我等の少年探偵春田龍介君は、来る三月、二年級を修了すると同時に、まず欧羅巴ヨウロッパへ向けて出発します。
謎の頸飾事件 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
太祖たいそみんもといを開くに前後しておおいいきおいを得、洪武五年より後、征戦三十余年、威名亜非利加アフリカ欧羅巴ヨウロッパに及ぶ。帖木児チモルは回教を奉ず。明のはじめ回教の徒の甘粛に居る者を放つ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
建築はもとより人工のものなれば風土気候の如何いかんによらず亜細亜アジヤ土上どじょう欧羅巴ヨウロッパの塔をたつるも容易であるが、天然の植物に至っては人意のままにみだりにこれを移し植えることは出来ない。
「うん欧羅巴ヨウロッパへ行くのさ」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)