橋姫はしひめ)” の例文
その時までにできていたのは良人がすでに病床についていた頃にも書いた橋姫はしひめの巻までであった。若菜わかな以後は清書もできていなかった。
帰路きろ闇川橋やみがはばしとほりけるに、橋姫はしひめみやのほとりにて、たけたかくしたゝかなる座頭ざとうばう、——としてあるが、宇都谷峠うつのやたふげとは雲泥うんでい相違さうゐのしたゝかなるとばかりでも一寸ちよいとあぶみくぼませられる。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)