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森然
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しんぜん
ふりがな文庫
“
森然
(
しんぜん
)” の例文
大江ノ
匡衡
(
まさひら
)
は、と御尋ねあれば、鋭士数騎、
介冑
(
かいちゅう
)
を
被
(
こうむ
)
り、
駿馬
(
しゅんめ
)
に
鞭
(
むち
)
打
(
う
)
って、粟津の浜を過ぐるにも似て、其
鉾
(
ほこさき
)
森然
(
しんぜん
)
として当るものも無く見ゆ、と申す。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
祠後の
小杉
(
しょうさん
)
槍尖
(
そうせん
)
の如く、
森然
(
しんぜん
)
として天を刺す。これを
径
(
けい
)
すれば、幾多の小碑、
行儀
(
ぎょうぎ
)
能
(
よ
)
く
屏列
(
へいれつ
)
するを見る。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
竹間
(
ちくかん
)
の
梅棕
(
ばいそう
)
森然
(
しんぜん
)
として
鬼魅
(
きび
)
の
離立笑髩
(
りりつしょうひん
)
の
状
(
じょう
)
のごとし。二三子
相顧
(
あいかえり
)
み、
魄
(
はく
)
動いて
寝
(
いぬ
)
るを得ず。
遅明
(
ちめい
)
皆去る
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
吾人の心一度この隠れたるの声に触るゝや、乃ち襟を正し、
粛然
(
しゆくぜん
)
又
森然
(
しんぜん
)
として『歴史の意義』の尊厳に打たる。人はこの
刹那
(
せつな
)
に於て、
夢幻空華
(
むげんくうげ
)
の生活より一躍直ちに真人の力と生命とを
孕
(
はら
)
み来る也。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
森
常用漢字
小1
部首:⽊
12画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“森然”で始まる語句
森然森然