“森枳園”の読み方と例文
読み方割合
もりきえん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しからば世に多少知られている『経籍訪古志』はどうであるか。これは抽斎の考証学の方面を代表すべき著述で、森枳園もりきえんと分担して書いたものであるが、これを上梓じょうしすることは出来なかった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
それは抽斎と森枳園もりきえんとがまじわりを訂した事である。枳園は後年これを弟子入でしいりと称していた。文化四年十一月うまれの枳園は十一歳になっていたから、十三歳の抽斎が十一歳の枳園を弟子に取ったことになる。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
あれは多紀茝庭たきさいていの命じた名だということが、抽斎と森枳園もりきえんとの作った序に見えており、訪古の字面じめんは、『宋史そうし鄭樵ていしょうの伝に、名山めいざん大川たいせんあそび、奇を捜しいにしえを訪い、書を蔵する家にえば、必ず借留しゃくりゅう
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)