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棘々
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とげ/\
ふりがな文庫
“
棘々
(
とげ/\
)” の例文
道に沿ふて高い石垣を
築
(
きづ
)
き、其の上へ城のやうに白壁の塀を
𢌞
(
めぐ
)
らした家もあつた。
邸風
(
やしきふう
)
の
忍返
(
しのびがへ
)
しが
棘々
(
とげ/\
)
と
長屋門
(
ながやもん
)
の横に突き出てゐた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
六十といふにしては、ひどい衰弱で、骨と皮ばかり、昔は立派であつたことと思ふ人品も、賤しさと
棘々
(
とげ/\
)
しさに、人の眼に不氣味に燒きつきます。
銭形平次捕物控:253 猫の首環
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
『
勿論
(
もちろん
)
一寸
(
ちよつと
)
と
云
(
い
)
ふ
詞
(
ことば
)
の
初
(
はじ
)
めにもチがつくが!』と
王樣
(
わうさま
)
が
棘々
(
とげ/\
)
しく
申
(
まを
)
されました。『
我
(
わ
)
れを
侮辱
(
ぶじよく
)
するか?え!』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
丈
(
せ
)
が低くて枝が
棘々
(
とげ/\
)
して幹が
捩曲
(
ねぢく
)
れて居る日本の樹木よりも、セエヌの河畔に立つ白楊樹は Corot の名畫にも
描
(
ゑが
)
かれた通り如何に優美温和に見えるであらう。
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
或る時は室の外に出て行けと命じ、
冷
(
つめ
)
たく、
棘々
(
とげ/\
)
しい取扱ひをするのは
始終
(
しじゆう
)
の事であつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
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内気な、気の弱いおくみは、かうした
棘々
(
とげ/\
)
しい言葉から、直ぐ傷けられた。
海の中にて
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
五十と聽きましたが、苦勞をしたせゐか、ひどく
老
(
ふ
)
けた感じで、慈悲善根を積み、世間の評判も良い人にも拘らず、何んとなく
鋭
(
するど
)
さと
棘々
(
とげ/\
)
しさと、わざとらしさを感じさせる人柄です。
銭形平次捕物控:296 旅に病む女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
棘々
(
とげ/\
)
した言葉、白い眼。
銭形平次捕物控:004 呪ひの銀簪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
棘
漢検1級
部首:⽊
12画
々
3画
“棘々”で始まる語句
棘々満面