ひつぎ)” の例文
旧字:
間もなくひつぎという四方ばりまないたせて焼かれてしまった。斎木の御新造は、人魚になった、あの暴風雨あらしは、北海の浜から、うしおが迎いに来たのだと言った——
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
娘はたちまちその蒼白く美しい顔に、会心かいしんえみもらして、一礼を述べてのちわたしがほんのこころばかりの御礼の品にもと、かねてその娘が死せし際に、そのひつぎに納めたという、その家に古くより伝わった古鏡こきょう
雪の透く袖 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)