トップ
>
材能
>
さいのう
ふりがな文庫
“
材能
(
さいのう
)” の例文
材能
(
さいのう
)
伎芸
(
ぎげい
)
を以て奉承するは男芸者の職分である。廉恥を棄てて金銭を貪るものと
歯
(
し
)
するは、その
敢
(
あえ
)
てせざる所である。紫玉が花山を排したのは曲が花山にあったのである。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
訛
(
なま
)
っているものは下席におらせる。それゆえ東京人、中国人などは
材能
(
さいのう
)
がなくても重んぜられ、九州人、東北人などは材能があっても
軽
(
かろ
)
んぜられる。生徒は多く不平に堪えなかった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
固
(
もと
)
より人間は貧乏だからと云って、その
材能
(
さいのう
)
の評価を減ずることはない。
二人の友
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
この詩を
瞥見
(
べっけん
)
すれば、抽斎はその貧に安んじて、
自家
(
じか
)
の
材能
(
さいのう
)
を父祖伝来の医業の上に施していたかとも思われよう。しかし私は抽斎の不平が二十八字の底に隠されてあるのを見ずにはいられない。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
優は
蕩子
(
とうし
)
であった。しかし
後
(
のち
)
に身を吏籍に置いてからは、微官におったにもかかわらず、
頗
(
すこぶ
)
る
材能
(
さいのう
)
を
見
(
あらわ
)
した。優は
情誼
(
じょうぎ
)
に厚かった。
親戚
(
しんせき
)
朋友
(
ほうゆう
)
のその恩恵を被ったことは甚だ多い。優は
筆札
(
ひっさつ
)
を善くした。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
材
常用漢字
小4
部首:⽊
7画
能
常用漢字
小5
部首:⾁
10画
“材”で始まる語句
材料
材木
材
材木町
材幹
材小屋
材木置場
材木納屋
材料取
材木屋