朗詠らうえい)” の例文
平次が行くまで、朗々と聽えてゐた、お經とも朗詠らうえいともつかぬ聲が、平次が障子を開けるとハタと止んで
其方そなたながめて佇立たゝずめば、かぜたはる朗詠らうえいこゑいとゞゆかしさのかずへぬ糸子いとこ果敢はかなきものとおもてゝ、さかりのべに白粉おしろいよそほはず、金釵きんさ綾羅りようらなんのためかざり、らぬことぞとかへりみもせず
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)