晩春ばんしゆん)” の例文
さはいへ大麥の花が咲き、からしの花もとなる晩春ばんしゆんの名殘惜しさは青くさい芥子のうてなや新らしい蠶豆そらまめの香ひにいつしかとまたまぎれてゆく。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
くつっぽくいへば、和歌山わかやま遠江とほたふみまでのあひだに、たびごろもがわゝけるといふほどのこともあるまいし、また早春そうしゆんたのが晩春ばんしゆんになつたといふほどのこともありますまい。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
晩春ばんしゆんうなじおも
わなゝき (新字旧仮名) / 末吉安持(著)