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施与
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せよ
ふりがな文庫
“
施与
(
せよ
)” の例文
東国の逆乱もすみやかな
静謐
(
せいひつ
)
を見、相共によろこばしい。さっそく将士の軍功の
施与
(
せよ
)
は、
綸旨
(
りんじ
)
の下に、朝廷で
宛
(
あ
)
て
行
(
おこな
)
うであろう。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なかまの者と争いが生じ、その者のために両眼を突きつぶされたので、その日の食にも窮していると申し、泣いて
施与
(
せよ
)
を乞うたと書いてございました。
樅ノ木は残った:04 第四部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
と、またその近所の路傍に、十二三位のと九歳位との二人の女の児が、唄をうたつて路傍の人の
施与
(
せよ
)
を乞ふてゐるを目にした。その周囲には、人が黒山のやうに立つてゐる。
脱却の工夫
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
彼は自尊心から、他人の恵みに
与
(
あずか
)
ることを拒んだ。独力できりぬけてゆこうと決心した。母が恥ずかしい
施与
(
せよ
)
を受けたり求めたりしてるのを見て、彼は幼いころから非常に心を痛めていた。
ジャン・クリストフ:04 第二巻 朝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
勝家がそれまでに用いた日数と、秀吉が費やして来た日数と、天は同じ運行のもとに
施与
(
せよ
)
していた。本能寺の日から指折っても、まる四ヵ月。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
二絃琴などといっているが、もちろん法はずれであろうし、曲も勝手に作ったのであるから、人に聞かせたり、
施与
(
せよ
)
にあずかる価値のないことも知っている。
樅ノ木は残った:03 第三部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
一つ 軍功の
施与
(
せよ
)
は朝廷
直々
(
じきじき
)
の令に待つべきを、北条時行を追って府に入るや、僭上にも身勝手に諸所公領の地を
割
(
さ
)
いて、これを
餓狼
(
がろう
)
の将士に分つ。罪の五たり。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「追って、小栗栖村一同の村民へ
施与
(
せよ
)
いたすであろう。家臣をつかわして地頭名主へ手渡してやる。汝に持たしては、途中、一斗の酔でこぼしてしまうに違いない」
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「何かあらん。
施与
(
せよ
)
また、他に何をか加うあらん。——あるは、
喝
(
かつ
)
っ」
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“施与”の意味
《名詞》
施与(せよ)
施し(金品)を与えること。
(出典:Wiktionary)
施
常用漢字
中学
部首:⽅
9画
与
常用漢字
中学
部首:⼀
3画
“施”で始まる語句
施
施主
施行
施餓鬼
施薬院
施米
施物
施療
施粥
施設