文醜ぶんしゅう)” の例文
かかる折に、戦場から早馬が到来して、「袁紹の大将にして、顔良の弟にあたる文醜ぶんしゅうが、黄河を渡って、延津えんしんまで攻め入ってきました」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かつて彼の陣を借り、顔良、文醜ぶんしゅうなどを斬り白馬の重囲を蹴ちらして彼の頽勢たいせいを盛り返したなど——その報恩としてやったものでござる。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
袁紹が後ろには、顔良、文醜ぶんしゅうなどの荒武者どもが控えている。——また、孫堅がうしろには程普、黄蓋、韓当などの輩が
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ああ、惜しいかな。こんなことになるならば、わが臣下の、顔良がんりょう文醜ぶんしゅうの二大将をつれて来るのだったに」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
審配、逢紀ほうきのふたりを総大将に。田豊、荀諶じゅんじん許攸きょゆうを参軍の謀士に。また顔良がんりょう文醜ぶんしゅうの二雄を先鋒の両翼に。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
見れば、面はかにの如く、犬牙けんがは白く唇をかみ、髪髯はつぜん赤く巻きちぢれて、見るから怖ろしい相貌をしているが、平常はむッつりとあまりものをいわないたち文醜ぶんしゅうであった。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「彼は、顔良がんりょう文醜ぶんしゅうを討ったかたきではないか。わしにその関羽を献じて、首を刎ねよと申すのか」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
途々みちみち、此方をさえぎったものは、ことごとく首と胴とをことにしておる事実を。名もなき下将げしょうの分際をもって、顔良、文醜ぶんしゅうにも立ち勝れりと思いあがっておるこそ不愍ふびんなれ。むだな死は避けよ。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「えっ……関羽どのじゃと。あの顔良がんりょう文醜ぶんしゅうを討ったるお人か」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
文醜ぶんしゅうは、袁紹の旗下きかで豪勇第一といわれている男である。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)