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撫廻
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なでまわ
ふりがな文庫
“
撫廻
(
なでまわ
)” の例文
あわれ乞食僧は
留
(
とどめ
)
を刺されて、「痛し。」と
身体
(
からだ
)
を
反返
(
そりかえ
)
り、
涎
(
よだれ
)
をなすりて
逸物
(
いちもつ
)
を
撫廻
(
なでまわ
)
し撫廻し、ほうほうの
体
(
てい
)
にて
遁出
(
にげいだ
)
しつ。
妖僧記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「へへへへへへへへ。」といって皺の寄った顔と凹んだ眼のあたりを枯れた血の気のない手で
撫廻
(
なでまわ
)
した。
老婆
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
亡霊の消えたのは
其処
(
そこ
)
である、——博士は
跼
(
しゃが
)
みこんで、根気よく二十分あまりも煖炉の周囲を
撫廻
(
なでまわ
)
していたが、やがて指先が、
煖炉棚
(
マントルピース
)
の一角に触ったと思うと、火床が音もなく滑って
亡霊ホテル
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
宗匠は又坊主頭を蘆の穂先で
撫廻
(
なでまわ
)
されて。
悪因縁の怨
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
撫
漢検準1級
部首:⼿
15画
廻
漢検準1級
部首:⼵
9画
“撫”で始まる語句
撫
撫子
撫肩
撫育
撫下
撫養
撫付
撫民
撫斬
撫然