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撃柝
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げきたく
ふりがな文庫
“
撃柝
(
げきたく
)” の例文
館の中での乱痴気さわぎも、ここらあたりへまでは聞こえて来ず、厩舎で馬が地を蹴る音や、非常を
警
(
いまし
)
める
巡視
(
みまわり
)
の卒の、
撃柝
(
げきたく
)
の音ばかりが聞こえて来た。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
撃柝
(
げきたく
)
一声、
囃子
(
はやし
)
は鳴りを
鎮
(
しず
)
むるとき、口上は
渠
(
かれ
)
がいわゆる不弁舌なる弁を
揮
(
ふる
)
いて前口上を
陳
(
の
)
べ
了
(
お
)
われば、たちまち起こる
緩絃
(
かんげん
)
朗笛の
節
(
せつ
)
を
履
(
ふ
)
みて、静々歩み出でたるは、当座の太夫元滝の白糸
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
夜が更けて夜番の
撃柝
(
げきたく
)
の音がきこえ出すと、堯は陰鬱な心の底で
呟
(
つぶや
)
いた。
冬の日
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
やがて
彼方此方
(
あなたこなた
)
の陣屋から炊事の煙りが立ち昇り、馬の
嘶
(
いなな
)
き犬の吠え声または
撃柝
(
げきたく
)
の凛々しい音が、ひとしきり賑かに聞こえたが、それも次第に静まり返り
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
聞こえるものは馬の
嘶
(
いなな
)
き、武器の触れ合って立てる音、怒声、制止声、
撃柝
(
げきたく
)
の音。輝くものは抜き身の刃。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
この前庭には人気がなく、遠くで鳴らしている
撃柝
(
げきたく
)
の音が、間遠くに聞こえるばかりであった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
撃
常用漢字
中学
部首:⼿
15画
柝
漢検1級
部首:⽊
9画
“撃”で始まる語句
撃
撃剣
撃沈
撃鉄
撃殺
撃攘
撃墜
撃方
撃滅
撃破