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控鈕
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ボタン
ふりがな文庫
“
控鈕
(
ボタン
)” の例文
「それからねえ。ヰクトルやあ。お前はこの薔薇を
控鈕
(
ボタン
)
の穴にお插し。ヤコツプやあ。お前もお插し。」
薔薇
(新字旧仮名)
/
グスターフ・ウィード
(著)
薄き
汗衫
(
じゆばん
)
一枚、
鞣革
(
なめしがは
)
の
袴
(
はかま
)
一つなるが、その袴さへ、
控鈕
(
ボタン
)
脱
(
はづ
)
れて膝のあたりに垂れかゝりたるを、心ともせずや、「キタルラ」の
絃
(
いと
)
、おもしろげに掻き鳴して坐したり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
右の足には黄革の半靴を
穿
(
は
)
いている。左の足には磨り切れた、
控鈕
(
ボタン
)
留の漆塗の長靴を穿いている。その左の方を脱いで、冷たいのも感ぜぬらしく、素足を石畳の上に載せた。
橋の下
(新字新仮名)
/
フレデリック・ブウテ
(著)
さういふ時爺いさんは紋に Constantia et fidelitas といふラテン語の
鋳出
(
ゐだ
)
してある、銀の
控鈕
(
ボタン
)
の附いてゐる、古い、地の悪くなつたリフレエ服を着て
祭日
(新字旧仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
その時君は
金
(
かね
)
の
控鈕
(
ボタン
)
附きたる短き上衣を着たまひしこと今も忘れず。その衣をめづらしと見しゆゑ、久しく記憶に殘れるなるべし。我。君は又胸の上に美しき赤き
鈕
(
ひも
)
を垂れ給ひぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
雪を振り落してから、一本腕はぼろぼろになった上着と、だぶだぶして体に合わない胴着との
控鈕
(
ボタン
)
をはずした。その下には
襦袢
(
じゅばん
)
の代りに、よごれたトリコオのジャケツを着込んでいる。
橋の下
(新字新仮名)
/
フレデリック・ブウテ
(著)
畫工は絲の端を
控鈕
(
ボタン
)
の孔に結びて、蝋燭を拾ひ集めたる小石の間に立て、さてそこに
蹲
(
うづくま
)
りて、隧道の摸樣を寫し始めき。われは傍なる石に
踞
(
こしか
)
けて合掌し、上の方を仰ぎ視ゐたり。燭は半ば流れたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
控
常用漢字
中学
部首:⼿
11画
鈕
漢検1級
部首:⾦
12画
“控”で始まる語句
控
控所
控目
控室
控邸
控制
控綱
控家
控居
控場