)” の例文
氏は用語に於いて、子規よりも内律を重んじた先師左千夫の気質をいで、更に古語によらなければ表されない程の気魄きはくを持って居る。
歌の円寂する時 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
一つは言語と同じく日本の鎌倉、足利時代の風俗を受けぐものです。そうして一つにはその土地の温度や湿度から必然に喚起せられたものなのです。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
今日残る「けら」という奇異な名称は、この遠い昔の言葉をそのまま受けいでいるのであろう。
蓑のこと (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
今でも昔の伝統をぐものには、どこかに美しさが残る。試みに荒物屋の店頭を見られよ。並べられた品々には、繊細な美はないが、どこか頼りになる感じが起るではないか。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)