打切うちき)” の例文
話し手のプロローグはこれでようやく終りましたが、宇佐美金太郎君の引用癖考証癖は、これで完全に打切うちきられたわけではありません。
今朝の夜明けに初めての空襲があって、駅も少しばかりの被害を受けた。とにかく汽車は此処ここ打切うちきるから、次の盛岡始発の列車に乗れという話である。
I駅の一夜 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
やゝもすれば柄に手を掛けてビンタ打切うちきるなどというがある、其の時山三郎は仲へ入って武士さむらいなだめ、それでも聞かんと直々じき/\奉行に面談致すなどというので
警官が来て二週間あまりも捜査しましたが、結局……訳の分らぬ怪事件として打切うちきられてしまいました。
廃灯台の怪鳥 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
○ 打切うちきならびにつゞ
しずかにおしなせえ、隣はないが名主のない村じゃアないよ、おめえさんがそう哮り立って鯉口を切り、わっちびんたを打切うちきる剣幕を恐れて、ハイさようならとお金を出すような人間と思うのは間違まちげえだ