“戯場”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しばゐ33.3%
ぎじょう33.3%
しばい16.7%
ぎぢやう16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
○さて戯場しばゐ造作ざうさく成就じやうじゆしても春の雪ふりつゞきて連日れんじつはれを見ず、興行こうぎやうの初日のびる時は役者になりたる家はさら也、此しばゐを見んとて諸方に逗留とうりうきやくおほく毎日そらをながめてはれまちわび
抽斎がいかに劇を好んだかは、劇神仙の号をいだというを以て、想見することが出来る。父允成ただしげがしばしば戯場ぎじょう出入しゅつにゅうしたそうであるから、殆ど遺伝といってもかろう。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
役人が来て検視の際に、古い箱のなかから戯場しばいの衣裳や松脂の粉を発見して、ここに初めてかれらの巧みが露顕したのであった。
独逸ドイツ皇孫殿下が新富座に於て日本劇を見給ひしの夜、彼、満村恭平が同戯場ぎぢやうよりその自邸に帰らんとするの途次、馬車中に於て突如病死したる事実を記憶せんか
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)