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わるだく
ふりがな文庫
“
惡企
(
わるだく
)” の例文
新字:
悪企
「人聽きの惡いことをいふな、——お粂の口から聽いただけのことでも、俵屋に
祟
(
たゝ
)
つた
惡企
(
わるだく
)
みの底が深いやうな氣がしてならない」
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「奧さんが仰しやつてましたわ、あの
厄介者
(
やくかいもの
)
の
氣立
(
きだて
)
の惡い子供を
追拂
(
おつぱら
)
へるので嬉しいつて。いつでも人のすることを
窺
(
うかゞ
)
つてゐて、こつそり
惡企
(
わるだく
)
みをするやうな子をね。」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
木立から木立へ移りながら
惡企
(
わるだく
)
みする春の百舌と
閒花集
(旧字旧仮名)
/
三好達治
(著)
浪五郎は仲間の者の
惡企
(
わるだく
)
みから、五年前に海賊の一味と間違へられて縛られ、もう少しで首を切られるところを、繩拔けをして助かつた人です。
銭形平次捕物控:105 刑場の花嫁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「畜生! 何か
惡企
(
わるだく
)
みをしようと思つて、私の習慣を知りたがるんだ!」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
聽いてゐるうちに、俺にはどうも恐ろしい
惡企
(
わるだく
)
みの匂ひがして來たよ。惡事を知つた源次を殺して口を一つ封じたのは仕事の山が見えたからだらう
銭形平次捕物控:115 二階の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「あつしの
耻
(
はぢ
)
なんざ三年でも五年でも我慢しますが、この樣子では曲者は、次の
惡企
(
わるだく
)
みを考へてゐるに違ひありません」
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「鐘を打ち始めてから、十二の鐘の打ち了へるまでには、離屋へ忍んで行つて、左吉松の
惡企
(
わるだく
)
みを見拔き、後ろから首筋を刺すくらゐの暇はあつたのだ」
銭形平次捕物控:219 鐘の音
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
狙
(
ねら
)
はれてゐる、間違ひの起らぬうちに、一度見廻つてやつて、惡人の
惡企
(
わるだく
)
みを封じて下さるやうに——
銭形平次捕物控:232 青葉の寮
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「小三郎の脇差で久兵衞を殺し、一と一通り洗つて自分の
行李
(
かうり
)
へ入れて置いたのも行屆いた
惡企
(
わるだく
)
みだ。あれを見た時は俺も下手人はてつきり小三郎に違ひないと思つたよ」
銭形平次捕物控:105 刑場の花嫁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「所が、岩根は福島嘉平太に半分やるのが惜しくなつた。藤助を
惡企
(
わるだく
)
みに引入れて藤助に五十兩か百兩の手間をやつて、福島嘉平太を殺し、三千兩一人占にする事を考へた」
銭形平次捕物控:076 竹光の殺人
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お銀さんを小堀樣の屋敷へ返さない爲に、そんな
惡企
(
わるだく
)
みをした筈だ。——手前は五年前からお銀さんを附け廻したが、小堀樣のお屋敷へ上ると、妹のお徳に乘り替へたのだ。
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
半次はお糸の
惡企
(
わるだく
)
みを皆んな知つて居るから、それを種に強引に
口説
(
くど
)
いたことだらう。お糸は半次の口から事の露見を恐れて、
僞
(
にせ
)
の
遺書
(
かきおき
)
まで用意して半次を眠らせる氣になつた。
銭形平次捕物控:289 美しき人質
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
すべてが金兵衞と番頭の惣吉の
惡企
(
わるだく
)
みで、樽屋の身上の危なくなつたのを救ふために、惣吉が曾て
錺屋
(
かざりや
)
に奉行したことがあるので、贋金造りを計畫し、更に精巧なものを作る積りで
銭形平次捕物控:274 贋金
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「何も彼も見拔いても、多賀屋勘兵衞の
惡企
(
わるだく
)
みだけは見拔けなかつたぢやないか」
銭形平次捕物控:100 ガラツ八祝言
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
尤もあの月見の晩は、吾妻屋の方にも
惡企
(
わるだく
)
みがあつた。最初果し合ひに持出した徳利には、二本とも
南蠻
(
なんばん
)
物の毒藥を仕込み、大井久我之助は何方を取つても助からないやうに仕組んだのだ。
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あの時、俺はもう
下手人
(
げしゆにん
)
は又六と判つてゐたが、困つたことにまだ證據が揃はない、さうかと言つて、傳七郎をあのまゝにして置くと、又六は又なんか
惡企
(
わるだく
)
みをするに違ひないと思つたんだ。
銭形平次捕物控:154 凧の詭計
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「お前は傳六を
怨
(
うら
)
んだ。そして成瀬屋一家の者を怨んだ。お前の父親をむづかしい
公事
(
くじ
)
(訴訟)に引入れて
沒落
(
ぼつらく
)
させ、首を
縊
(
くゝ
)
るやうな目に逢はせたのは、傳六と總右衞門の
惡企
(
わるだく
)
みだと知つてゐた」
銭形平次捕物控:150 槍の折れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
『——近頃本所元町の越前屋半兵衞のところに、いろ/\不思議な事が起つて不氣味でかなはない。いづれは惡人の
惡企
(
わるだく
)
みではあらうが、お二人のお孃樣に萬一のことがあつてはいけないからお知らせする——』
銭形平次捕物控:129 お吉お雪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
惡
部首:⼼
12画
企
常用漢字
中学
部首:⼈
6画
“惡”で始まる語句
惡
惡戯
惡戲
惡口
惡魔
惡漢
惡者
惡臭
惡人
惡巧