悪鬼あくき)” の例文
旧字:惡鬼
二、趙家では道士を喚んで首くくりの幽霊を祓う事(首縊幽霊くびくくりゆうれいは最も獰猛なる悪鬼あくきで、阿Qが女を口説いたのもその祟りだと仮想する)
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
点火器ライターの小さい焔がユラユラとゆらめくと、死人の顔には、真黒ないろいろの蔭ができて、悪鬼あくきのようにすざまじい別人のような形相ぎょうそうが、あとからあとへと構成され
麻雀殺人事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そのこえくと、ぼうさんは、さてこそ鬼婆おにばばあっかけてたとがたがたふるえながら、みみをふさいでどんどんして行きました。そしてこころの中で悪鬼あくきけの呪文じゅもん一生懸命いっしょうけんめいとなえていました。
安達が原 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)