には)” の例文
けれども榎の根もとの岩蔭の自分は彼の眼には入りにくい。餘程起き出でて彼を呼ばうかとも思つたが、彼の姿を見てゐては何とも言へぬ一種の壓迫を感じてにはかに聲をも出しがたい。
古い村 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
こゝおいてか、君、にはかにわが前に現はれ給ふ。
頌歌 (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)