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御館
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おんやかた
「
然れば、此ぢや。……浜松の本陣から
引攫うて持つて参つて、約束通り、京極、比野大納言殿の
御館へ、
然も、念入りに、十二
間のお廊下へドタリと
遣つた。」
着用なし三人は
何れも
羽織袴に改め駕籠等は
懇意の町人の家に
預置小石川
指て急ぎ行に夜は次第に
更稍四ツ時と
覺しき頃小石川
御館には到りたり
頓て御中の口へ
掛りて案内を
ゆうしは浪の
上の
御帰り
御館の
首尾如何此方にては
忘れねばこそ
思い
出さず
候かしく