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往方
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ゆくて
ふりがな文庫
“
往方
(
ゆくて
)” の例文
佐賀市を距る十数里、
小城
(
をぎ
)
を通ぜる国道と会し、
往方
(
ゆくて
)
は
坦
(
たひら
)
かなること砥のごとく、しばらくにして
牟田部
(
むたべ
)
をすぐ、ここも炭坑のあるところなり。
松浦あがた
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
河の岸に生茂つた樺や
榛
(
はしばみ
)
や「サツサフラス」の小枝を押し分け乍ら、岸に沿うて登つて行くに、樹々の枝に蔓を渡して、
往方
(
ゆくて
)
の途に網を張つた、野生の葡萄が、折々足に搦んで、その困難
新浦島
(新字旧仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
夕ぐれにフルヰアの媼歸りて、われに
一裹
(
ひとつゝみ
)
の
文書
(
もんじよ
)
を
遞與
(
わた
)
して云ふやう。山々は
濕衾
(
ぬれぶすま
)
を
被
(
かつ
)
きたるぞ。巣立するには、好き折なり。
往方
(
ゆくて
)
は遙なるに、禿げたる巖の
面
(
おもて
)
には
麪包
(
パン
)
の木生ふることなし。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
我等が
往方
(
ゆくて
)
を塞ぎたるは、極めて卑き
際
(
きは
)
の老若男女なりき。この人々は聖母のみほごらの前にて長き
圈
(
わ
)
をなし、老いたる
猶太
(
ユダヤ
)
教徒一人を取り卷きたり。身うち肥えふとりて、肩幅いと廣き男あり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
往
常用漢字
小5
部首:⼻
8画
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
“往”で始まる語句
往
往来
往々
往來
往時
往生
往昔
往還
往復
往古