“往方”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆくて75.0%
ゆくへ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
佐賀市を距る十数里、小城をぎを通ぜる国道と会し、往方ゆくてたひらかなること砥のごとく、しばらくにして牟田部むたべをすぐ、ここも炭坑のあるところなり。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
河の岸に生茂つた樺やはしばみや「サツサフラス」の小枝を押し分け乍ら、岸に沿うて登つて行くに、樹々の枝に蔓を渡して、往方ゆくての途に網を張つた、野生の葡萄が、折々足に搦んで、その困難
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
わが健康の漸くもとかへらんとする頃、公子夫婦は又我床頭にありて、何くれとなく語り慰め給ひき。夫人。アントニオよ。おん身の往方ゆくへまだ知れざりし程は、我等は屡〻おん身の爲めに泣きぬ。