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彼女
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かのおんな
ふりがな文庫
“
彼女
(
かのおんな
)” の例文
須永の
傍
(
そば
)
にいる母として
彼女
(
かのおんな
)
のことごとく見たり聞いたりしたところであるから、行き届いた人なら
先方
(
さき
)
で何も云い出さない前に
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
自分を岡田の地位に置きたいと云うのは、
彼女
(
かのおんな
)
の誘惑に身を任せたいと思うのではない。只岡田のように、あんな美しい女に慕われたら、さぞ愉快だろうと思うに過ぎない。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
われわれはあの女たちを哀れと思う時にのみ、
彼女
(
かのおんな
)
たちを了解し得るのだ。
妾宅
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
微笑
(
ほほえみ
)
と
光輝
(
かがやき
)
とに満ちていた。春風はゆたかに
彼女
(
かのおんな
)
の
眉
(
まゆ
)
を吹いた。代助は三千代が己を挙げて自分に信頼している事を知った。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
もしそうだとすると、
彼女
(
かのおんな
)
が今になって兄の弟の私に会うのは、彼女にとってかえって
辛
(
つら
)
い悲しい事かも知れない。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
美禰子に愛せられるという事実そのものが、
彼女
(
かのおんな
)
の
夫
(
ハスバンド
)
たる
唯一
(
ゆいいつ
)
の資格のような気がしていた。言われてみると、なるほど疑問である。三四郎は首を傾けた。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
宝石商の電灯は今
硝子越
(
ガラスごし
)
に
彼女
(
かのおんな
)
の鼻と、
豊
(
ふっ
)
くらした頬の一部分と額とを照らして、
斜
(
はす
)
かけに立っている敬太郎の眼に、光と陰とから成る一種妙な
輪廓
(
りんかく
)
を与えた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼女
(
かのおんな
)
は先刻と違って、別段姿勢を改ためるでもなく、そろそろ歩き出すでもなく、宝石商の窓へ寄り添うでもなく、寒さを
凌
(
しの
)
ぎかねる
風情
(
ふぜい
)
もなく、ほとんど
閑雅
(
かんが
)
とでも形容したい様子をして
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
代助は死に至るまで
彼女
(
かのおんな
)
に対して責任を負う積りであった。けれども相当の地位を有っている人の不実と、零落の極に達した人の親切とは、結果に於て大した差違はないと今更ながら思われた。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
幽霊のように
哀
(
あわ
)
れな姿をした
彼女
(
かのおんな
)
を伴れて戻った模様が述べてあった。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼
常用漢字
中学
部首:⼻
8画
女
常用漢字
小1
部首:⼥
3画
“彼女”で始まる語句
彼女等
彼女達
彼女自身
彼女程