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ふりがな文庫
“
形体
(
かたち
)” の例文
旧字:
形體
それは、色のない
透明
(
すきとお
)
ったものが光っているようでいて、そのくせどうも
形体
(
かたち
)
の
明瞭
(
はっきり
)
としていない、まるで気体のようなものでした。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
不思議にも、屠られた牛の
傷
(
いた
)
ましい姿は、次第に見慣れた「牛肉」という感じに変って行った。豚も最早
一時
(
いっとき
)
前まで鳴き騒いだ豚の
形体
(
かたち
)
はなくて、紅味のある
豚肉
(
とんにく
)
に成って行った。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
さすがの花菊も、もうたいへんすたれ果てた年となっていたであろうが、お
角力
(
すもう
)
は影の
形体
(
かたち
)
を離れぬように、いつもぴったりと附いていた。
御直参
(
おじきさん
)
ならずものたちは口が悪いから、宅などへくると
旧聞日本橋:10 勝川花菊の一生
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
…少なくとも、鐘声と一寸法師とが偶然の逢着でさえなければ、因果関係の結論として、いかなる
形体
(
かたち
)
にせよ、聖堂の中へ残されたものがなければならない。
聖アレキセイ寺院の惨劇
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
ものの
形体
(
かたち
)
運動
(
うごき
)
のいっさいを
呑
(
の
)
み尽してしまって、その頃には、海から押し上がってくる、平原のような霧があるのだけれど、その流れにも、さだかな色とてなく、なにものをも映そうとはしない。
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
“形体”の意味
《名詞》
形体(けいたい)
姿。形。様子。
(出典:Wiktionary)
形
常用漢字
小2
部首:⼺
7画
体
常用漢字
小2
部首:⼈
7画
“形”で始まる語句
形
形相
形見
形状
形骸
形容
形代
形跡
形成
形式