どる)” の例文
ところ西洋あちらでは遣物つかひものを持つてつた者に、使賃つかひちんといつて名をけるわけではないが、どるの二ツぐらゐれるさうでございます。
西洋の丁稚 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
... もしも名法めいほうを発見したら亜米利加から十余万どるの懸賞金が取れるぜ」主人「では毎日その鑑別法を研究しようか」
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
純益何割、保険金何割、何どる、何弗の話。……暇すぎる年寄の給仕が、時々ナプキンを振って蠅を追って居る。
長崎の一瞥 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
殺害せられたフランス人の家族の扶助ふじょ料として、土佐藩主が十五万どるを支払うことが三つである。
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
それが、はるばる廻航かいこうされてきて、来月の中ごろ、長崎で受けとることになっている。この代価が十万どる。日本の金にして二十五万両。……この金が馬の背につまれて長崎までくだる。
カーライルえるありいわく、「単数も零にて除すれば無限なり(〓)、ゆえに汝の慾心を引下げて世界の王となれ」と、余は五拾万どるの富を有する貴婦人が貧を懼れて縊死せるを聞けり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
どる貸すから
十五夜お月さん (旧字旧仮名) / 野口雨情(著)