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廓者
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くるわもの
ふりがな文庫
“
廓者
(
くるわもの
)” の例文
さりとは思ひのほかなるもの、このあたりに大長者のうわさも聞かざりき、住む人の多くは
廓者
(
くるわもの
)
にて
良人
(
おつと
)
は
小格子
(
こがうし
)
の何とやら
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
どんな
羞
(
はじ
)
を忍んでも
厭
(
いと
)
わないから、一度会ってこちらの悲しい真心を立ち割って話して見たならば、いかに冷淡無情を商売の信条と心得ている
廓者
(
くるわもの
)
でも
霜凍る宵
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
道の片側は
鉄漿溝
(
おはぐろどぶ
)
に沿うて、
廓者
(
くるわもの
)
の住んでいる汚い長屋の立ちつづいた間から、江戸町一丁目と
揚屋町
(
あげやまち
)
との非常門を望み、また女郎屋の裏木戸ごとに引上げられた幾筋の
刎橋
(
はねばし
)
が見えた。
里の今昔
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
此あたりに大長者のうわさも聞かざりき、住む人の多くは
廓者
(
くるわもの
)
にて良人は小格子の何とやら、下足札そろへてがらんがらんの音もいそがしや夕暮より羽織引かけて立出れば
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
道の片側は
鉄漿溝
(
おはぐろどぶ
)
に沿うて、
廓者
(
くるわもの
)
の住んでゐる汚い長屋の立ちつゞいた間から、江戸町一丁目と
揚屋町
(
あげやまち
)
との非常門を望み、また、女郎屋の裏木戸ごとに引上げられた幾筋の
刎橋
(
はねばし
)
が見えた。
里の今昔
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
堤を
下
(
おり
)
ると左側には
曲輪
(
くるわ
)
の側面、また非常門の見えたりする横町が幾筋もあって、車夫や
廓者
(
くるわもの
)
などの住んでいた長屋のつづいていた光景は、『たけくらべ』に描かれた
大音寺前
(
だいおんじまえ
)
の通りと変りがない。
里の今昔
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
廓
漢検準1級
部首:⼴
14画
者
常用漢字
小3
部首:⽼
8画
“廓”で始まる語句
廓
廓内
廓然
廓清
廓通
廓外
廓大
廓寥
廓名
廓町