“くるわもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
廓者83.3%
忘八者16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
道の片側は鉄漿溝おはぐろどぶに沿うて、廓者くるわものの住んでいる汚い長屋の立ちつづいた間から、江戸町一丁目と揚屋町あげやまちとの非常門を望み、また女郎屋の裏木戸ごとに引上げられた幾筋の刎橋はねばしが見えた。
里の今昔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
此あたりに大長者のうわさも聞かざりき、住む人の多くは廓者くるわものにて良人は小格子の何とやら、下足札そろへてがらんがらんの音もいそがしや夕暮より羽織引かけて立出れば
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「何を——この忘八者くるわものめが、武士に向って僭上せんじょう至極!」
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)