庭傳にはづた)” の例文
新字:庭伝
若旦那わかだんなは、くわつと逆上のぼせたあたまを、われわすれて、うつかり帽子ばうしうへから掻毮かきむしりながら、拔足ぬきあしつて、庭傳にはづたひに、そつまどしたしのる。うちでは、なまめいたこゑがする。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)