已来いらい)” の例文
旧字:已來
即ち予州は極めて僻在へきざいの地ながら俳句界の牛耳を取る証拠にしてこの事を聞く已来いらい猶更小生は『ほととぎす』を永続為致度念さかんに起り申候。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
一、余、去年已来いらい心蹟百変、あげて数へがたし。なかんづく、ちようの貫高をこひねがひ、の屈平を仰ぐ、諸知友の知るところなり。
留魂録 (新字旧仮名) / 吉田松陰(著)
一、余去年已来いらい心蹟百変、挙げて数え難し。就中なかんずく趙の貫高かんこうこいねがい、楚の屈平くっぺいを仰ぐ、諸知友の知る所なり。故に子遠が送別の句に「燕趙の多士一貫高、荊楚の深憂ただ屈平」
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
みだりに勅命抔と申触まうしふらし在々農民を党類に引入候類も有之哉これあるやに相聞き、今般御上洛被仰出折柄難捨置おほせいださるるをりからすておきがたく、依之已来いらい御料私領村々申合せ置き、帯刀いたし居候とも、浪人ていにて恠敷あやしく見受候分は無用捨ようしやなく召捕り
大菩薩峠:30 畜生谷の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
大「いや是れは誠に暫らく、一別已来いらい……」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)