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巌々
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がんがん
ふりがな文庫
“
巌々
(
がんがん
)” の例文
巌々
(
がんがん
)
たる岩と岩との間、水晶の
簾
(
れん
)
を懸けたような女滝を浴びつつ、今しも痩せたる一人の行者は、一念一心に
右手
(
めて
)
の鈴を振りながら、禁慾
鍛身
(
たんしん
)
の苦行三昧。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
知れる目よりはこの
大山
(
たいさん
)
巌々
(
がんがん
)
として物に動ぜぬ大器量の将軍をば、まさかの時の鉄壁とたのみて、その二十二貫小山のごとき体格と常に
怡然
(
いぜん
)
たる神色とは
洶々
(
きょうきょう
)
たる三軍の心をも安からしむべし。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
富士の
白妙
(
しろたえ
)
が
銀細工
(
ぎんざいく
)
のものなら、とッくに見るかげもなく、くすぶッてしまったところだ。見よ、さしも
人穴
(
ひとあな
)
の
殿堂
(
でんどう
)
すべて
灰燼
(
かいじん
)
に
帰
(
き
)
し、まるで
鬼
(
おに
)
の
黒焼
(
くろやき
)
、
巌々
(
がんがん
)
たる岩ばかりがまっ黒にのこっている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
巌
漢検準1級
部首:⼭
20画
々
3画
“巌”で始まる語句
巌
巌丈
巌角
巌窟
巌乗
巌石
巌畳
巌頭
巌谷小波
巌穴