峻拒しゆんきよ)” の例文
貞烈なお關の峻拒しゆんきよに逢つて、首を三太刀まで切つた上、茣蓙ござに包んで目黒川に流した始末を、平次は手に取る如く語り聞かせたのです。
言ふところはドン・ホアンをあざむ蕩子たうしなる如くにして、まことはサンアントニウスの誘惑を峻拒しゆんきよする氣概あり。
もとより一時の出來心や、不圖ふとした氣紛きまぐれでは無かツたのであるから、さて是れが容易よういに解決される問題で無い。第一つまとしてむかへ取るには餘りに身分の懸隔けんかくがある。家庭かていは斷じて此の結婚けつこん峻拒しゆんきよする。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)