“岩燕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いわつばめ80.0%
いはつばめ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
附近あたりで虫が鳴いている。パチパチパチパチパチパチと、岩燕いわつばめが群をなしてさっと頭上を翔け過ぎた。それさえ所がら物寂しい。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ね、あすこにはやぶうぐいすや岩燕いわつばめやいろいろ居るんだ。鳥がチッチクチッチクなき出したろう。もう僕は早く谷から飛び出したくて飛び出したくて仕方なかったんだよ。
風野又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
瀧見臺に立つて見ると、昨夜の幽味は少しも無くて瀧は明らかに見え、無數の岩燕いはつばめ瀧飛沫たきしぶきの煙の中を、朝の日の光を負ひながら翼も輕げに快く入亂れて上下左右してゐる。
華厳滝 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
岩燕いはつばめや、鴎や、あらゆる鳥達が、小川の岸に集つて、口の周囲まはりを染めたり、羽を洗つたり、白粉をつけたり、紅をつけたり、手をそめたり、熱心に化粧をしてゐるのですから
小熊秀雄全集-14:童話集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)