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小蒸汽
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こじょうき
ふりがな文庫
“
小蒸汽
(
こじょうき
)” の例文
今は芝浦に
碇泊
(
ていはく
)
しています。
何
(
な
)
んでも荷物の積込みが遅れたとかって
船主
(
キーパー
)
の督促で、昨晩日が暮れてから修繕が終ると、その
儘
(
まま
)
大急ぎで
小蒸汽
(
こじょうき
)
に
曳航
(
えいこう
)
されて
出渠
(
しゅっきょ
)
しました。
カンカン虫殺人事件
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
左側の水楼に坐して
此方
(
こっち
)
を見る老人のあればきっと
中風
(
ちゅうぶう
)
よとはよき見立てと竹村はやせば皆々笑う。
新地
(
しんち
)
の
絃歌
(
げんか
)
聞えぬが
嬉
(
うれ
)
しくて丸山台まで行けば
小蒸汽
(
こじょうき
)
一
艘
(
そう
)
後より追越して行きぬ。
東上記
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
階下の
輪転機
(
りんてんき
)
のまわり出す度にちょうど
小蒸汽
(
こじょうき
)
の船室のようにがたがた
身震
(
みぶる
)
いをする二階である。まだ
一高
(
いちこう
)
の生徒だった僕は寄宿舎の晩飯をすませた
後
(
のち
)
、度たびこの二階へ遊びに行った。
彼
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
丁度
(
ちょうど
)
その日天祥丸のセーラーが、誤ってぶちまけたと言う機械油の上を、惰性の力で押し流される。
軈
(
やが
)
て
船渠
(
ドック
)
が満水になると、
渠門
(
きょもん
)
は開かれて天祥丸は
小蒸汽
(
こじょうき
)
で
曳
(
ひ
)
き出される。
カンカン虫殺人事件
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
一号
船渠
(
ドック
)
の
渠門
(
きょもん
)
の前には、千トン位いの
貨物船
(
カーゴ・ボート
)
が、
小蒸汽
(
こじょうき
)
に曳航されて待っていた。
カンカン虫殺人事件
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
蒸
常用漢字
小6
部首:⾋
13画
汽
常用漢字
小2
部首:⽔
7画
“小蒸汽”で始まる語句
小蒸汽船