小櫛をぐし)” の例文
夕ぐれの玉の小櫛をぐしのほそき歯に秋のこゑ立ておちにける髪
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
あやまちて小櫛をぐしながしゝ水なればくぐるは君が花垣なれば
恋衣 (新字旧仮名) / 山川登美子増田雅子与謝野晶子(著)
さしながら昔を今につたふれば玉の小櫛をぐしぞ神さびにける
源氏物語:34 若菜(上) (新字新仮名) / 紫式部(著)
事の秘密は「増鏡」の「つげの小櫛をぐし」の巻にかぎがある。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小櫛をぐしてふを夢にみしかな
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
黄楊つげ小櫛をぐし
若菜集 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
あてびとの御膝みひざへおぞやおとしけり行幸源氏みゆきげんじ巻絵まきゑ小櫛をぐし
みだれ髪 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
小径こみちに赤き小櫛をぐしひろへり
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
黄楊つげ小櫛をぐし
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)