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寥廓
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りょうかく
ふりがな文庫
“
寥廓
(
りょうかく
)” の例文
天地
寥廓
(
りょうかく
)
、しかも足もとではすさまじい響きをして白煙
濛々
(
もうもう
)
と立ちのぼりまっすぐに空を
衝
(
つ
)
き急に折れて
高嶽
(
たかたけ
)
を
掠
(
かす
)
め天の一方に消えてしまう。
忘れえぬ人々
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
常の如く
斧
(
おの
)
を携へて山奥に入り、
柴立
(
しばだち
)
を踏分け
渓水
(
たにみず
)
を越え、二里ばかりも
躋
(
のぼ
)
りしが、
寥廓
(
りょうかく
)
たる平地に出でたり。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
犇々
(
ひしひし
)
と身に迫って来るのを感じる、声を限りに叫んだが、
反響
(
エコー
)
は岩の空洞よりオーイと返すのみ、自分は友を呼ぶ、反響は自分を冷嘲する、
寥廓
(
りょうかく
)
無辺
(
むへん
)
の天の一角を
彷徨
(
さまよ
)
うて
奥常念岳の絶巓に立つ記
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
寥廓
(
りょうかく
)
なる天の下、
蕭瑟
(
しょうしつ
)
なる林の
裏
(
うち
)
、幽冷なる池の上に音と云う程の音は
何
(
なん
)
にも聞えぬ。
幻影の盾
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
寥
漢検1級
部首:⼧
14画
廓
漢検準1級
部首:⼴
14画
“寥”で始まる語句
寥々
寥
寥亮
寥寥
寥落
寥々寂々
寥〻
寥然
寥々冥々