“寥寥”の読み方と例文
読み方割合
りょうりょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
師直、師泰もこの日に負傷し、疲労困憊ひろうこんぱいのかたまりのような残軍を湊川まで引いて、残る将士をかぞえてみると、寥寥りょうりょう、一千にも足りなかった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この巷にきて、これらの光線を見ることは、いつも彼にとっては堪えがたい寥寥りょうりょうとした気持に陥らせるのであった。
幻影の都市 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
さて当今上方筋人物寥寥りょうりょう。老兄の技倆ぎりょうにて勿論もちろんの事に御座候。僕も老兄とは同一家。御互に月旦の善悪は疾痛痾痒あようかかわるところなれば、僕之を聞きて寝ること能はず。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)