家号やごう)” の例文
かまびすしくおの家号やごう呼立よびたてる、中にもはげしいのは、素早すばやく手荷物を引手繰ひったくって、へい難有ありがとさまで、をくらわす、頭痛持は血が上るほどこらえ切れないのが
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
春秋座に於て、滝田を疑問視して、芹川を支持しているのは、団長の市川菊之助ひとりである。他は皆、僕の野暮ったさにあきれている。理窟りくつや、という家号やごうを、つけられている。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)