“宮(みい)” の例文
若(も)しこの世の中からその楽を取去つたら、世の中は無い! 貫一といふ者も無い! 僕はその楽と生死(しようし)を倶(とも)にするのだ。宮(みい)さん、可羨(うらやまし)いだらう
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
翁さん姨さんの頼と有つて見れば、僕は不承知を言ふことの出来ない身分だから、唯々(はいはい)と言つて聞いてゐたけれど、宮(みい)さんは幾多(いくら)でも剛情を張つて差支(さしつかへ)無いのだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
面白く暮すには、何か楽(たのしみ)が無ければならない。一事(ひとつ)かうと云ふ楽があつたら決して世の中はつまらんものではないよ。宮(みい)さんはそれでは楽と云ふものが無いのだね。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)