室内うち)” の例文
「善さんもお客だッて。だれがお客でないと言ッたんだよ。当然あたりまえなことをお言いでない」と、吉里は障子を開けて室内うちに入ッて、後をぴッしゃり手荒く閉めた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
まへはまだないのかえ、と障子しようじそとからこゑをかけて、おくさまずつとたまへば、室内うちなるをとこ讀書どくしよつむりおどろかされて、おもひがけぬやうなあきがほをかしう、おくさまわらふてたまへり。
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いざ君、室内うちの卓に凭り
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)