客人まらうど)” の例文
博士は例の古語を引きて、客人まらうど心地はいかなるにか、クピド(愛の神)の磨くにやあたり給ひしなどいひつゝ、われ等に酒を勸めたり。
嬉しきは月の夜の客人まらうど、つねは疎々うと/\しくなどある人の心安こゝろやすげによりたる、男にてもうれしきを、ましてをんなともにさる人あらば如何いかばかり嬉しからん、みづからいづるにかたからばふみにてもおこせかし
月の夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
客人まらうどを思ひも出でず、この宵。
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
客人まらうどよ、これを見たまへ
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
客人まらうどは車をおりて
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
(希臘傳説に見えたる埃及エヂプト王の名なり。前十四五紀の間の名ある王二人の上を混じて説けり。)客人まらうどには現世の用事あり。かしこにわかき貴婦人の敵手あひてなくて寂しげなるあり。
八番の客人まらうど
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
兵卒は、客人まらうど達は山の機嫌好き日に來あはせ給ひぬとて、我等をさしまねきて進ましめたり。われは初めその何處に導くべきかを知らざりき。火を噴ける坑口は今近づくべきにあらねばなり。